ゆるい夏休み

夏休み初日、飛行機にしがみつくトム・クルーズを見たくて
『ミッション・インポッシブル』へ。
　あのしがみつくシーンは冒頭で、あっという間に終わる。ちょっと
残念。しかし、８回もあのシーンを撮りなおしているとか、その
肉体派は、他には時計塔から落下したり、ローラースーツを
着て滑走するとかのジャッキー・チェンくらいしかいない気が
する。自分たちの組織IMFが、CIAの役人気質に嫌がられて吸収
合併で消滅、主人公ハントは犯人扱いされて追われる身に。
しかし、世界各国で起きる要人暗殺事件の裏には「シンジケート」と
呼ばれる噂に過ぎない集団がかかわっていると突き止めて、
その動きを阻止すべく一人立ち上がる。そこには、敵か味方か
わからない凄腕女性工作員イルサが必ず現れる。共に潜入
工作をこなしたかと思うと、なぜか裏切られ……が繰り返される
が、彼女にもとある理由があると分かってくる。ハントはそれに
気づいて、彼女をも救おうとする。
　まあ、飛行機にしがみつくだけでなくて、酸素ボンベなしで
水中シーンをこなしたり、バイク、自動車とモーターアクションも
いつも通りでお腹いっぱいの話だった。
　ただ、前回のときからぼんやりと、年齢のせいか、顔全体が
重力に引っ張られてしまってきてるなーと、そればかり気に
なってしまって……。

　イルサ役の女優は、いわゆる「白人の美人」そのものといった
顔だちで見惚れてしまった。
　アレック・ボールドウィンのCIA長官は『レッド・オクトーバー』の
ジャック・ライアンを思い起こさせるが、当時よりブクブクに
太ってしまって……。
　ＭＩ６長官の俳優、あの頭の薄さに見覚えがある、と調べたら、
『裏切りのサーカス』で外務省の役人役で出てた人で、なんだか
あっちこっちのスパイ映画の役者が入れ替わり立ちかわり出てる
感じがした。

　次いで土曜日は、地元の知人が脚本を務めた演劇『マイソング』
を下北沢に観に行った。
　少女ばかり１２人の物語で、合唱コンクールを目指すサークルの
中で起きる、若さゆえの悩みとか将来の夢、認められたいが
ゆえに起こしてしまう醜い行為、友情や仲直りといった、すれ違いを
克服したり、認め合う物語だった。
　書いたご本人も諸般の事情で今日初めて完成した舞台を観る
ことになって、自分の創ったものを目の当たりにする複雑な思いは
想像するに余りある感じだった。

　おいしいカレーを求めてお茶の水のエチオピアカレーに行くが、
０から７０まである辛さと言われても、おっかなくて１倍しか注文で
きなかった。
　爆音の街宣車や揉め事対策などのために、靖国神社とその
界隈に膨大な数の警察官が投入されて物々しかったが、それより
も、ひっきりなしに救急車が走っていく様子に、何かあったのかが
気になったがわからなかった。